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ヒンディーのかえりかた 7月16日

ここに来たら、行かなければいけない場所。

バラナシに着いて5日。

ガンガーを眺めて過ごす日々…
薄れてしまった旅への好奇心…


それでも、そこに行くことはいつも意識していた。

そこに行ったら、何も感じないはずがない。



火葬場。

ヒトのカタチがなくなるところ。


写真はないですが、文章内にグロテスクな表現・描写があるかもしれません。
苦手な方は、読まないでください。


マニカルニカーガート
DSCF1843.jpg
↑↓※火葬が行われていないときに撮影
DSCF1833.jpg


ここは、日本の火葬場とは違う。

室内ではない。
野外だ。
薪を並べ、その上にヒトを置き、そのまま火をつける。


ヒンドゥー教徒は亡くなると、皆、ここに運んでこられ、一度、ガンガーに浸され清められたのちに、ここで荼毘に付される。
そして、遺灰はガンガーへ流される。
金が無い人、赤ん坊、妊婦、蛇に噛まれて死んだ人はそのまま流される。
(ガンガーの中心までボートで行き、おもりをつけて沈めるらしい)



この火葬場は旅行者でも訪れて見学することができる。
しかし煙が上がっているとき(火葬中)の写真撮影は禁止されている。
※上に載せた写真は後日、早朝にボートに乗った際にガンガーから撮影。このときは、火葬が行われていなかったため、撮影できた。


ちなみにこんな場所でも「うそつきインド人」は健在で、様々な嘘で旅行者から法外な値段を請求してくる。
僕が仲良くなったインド人は、何を言われても払う必要はないと言っていたので、それを信じることにした。

僕が立ったのは、火葬が行われているところから3mほど上にある段差の上。

旅行者は、火葬場のそばにある寺に連れていかれ、展望台のようなところから見ることが多いというが、それも断っていいと聞いていたので、なるべく近くで見ることにした。

が、予想通り来た。

「ここは家族以外、いてはいけない場所だ。」

「いや、もうここに来るの三回目だし。前もずっとここにいたし。」

「はぁ?ダメなんだよ!本当はツーリストはそこにある寺の上からしか見ちゃいけないことになってるんだよ。
ここは遺族の場所だ。遺族に敬意を払え。あと金も払え。さもないと俺らのボス呼ぶぞ。」

「OK.呼べば?俺、ずっとここにいるし。」

彼らの一人が電話をし始める。

何とも思わない。

こういうのは本当に慣れた。

インドは人がうるさいとよく言うけれど、どこの国にもこういう輩はいる。



僕がインドに入ってあまり衝撃が大きくないのは、すでに他のたくさんの国を見てきて、いろんな汚さや人のうるささに慣れているからだろう。


旅に慣れてなかったら、ここでお金払ったりしてしまってるのかな…


さて、そんな輩を三組ほどかわし、火葬に集中。

※もちろん「ボス」は来ず。


火葬場では、すでに数ヶ所から煙が上がっていた。
何ヵ所あるんだろう?


ざっと数えただけで10ヶ所弱はある。

大きく分けて、三ヶ所あり、それぞれ横ならびに四列、三列、三列、と、火葬を行う場所がある。
並んだ火葬場の幅は、1~2m。

次の火葬に向けて準備されているところ、もう燃え終わっているところ、今、まさに燃えているところ…

火葬は次々に行われている。



今まさに始まろうとしているところがあり、それを終わりまで見届けることにした。


遺体は布に包まれたまま、積み上げられた薪の上に仰向けに寝かされる。

そして、たいして間をおかないうちに、何も儀式的な動きはないまま、無造作に薪の下に火が投げられる。

火は体の下で炎を出して燃えはじめる。

しばらくは、そのまま、特に変化はない。

やがて炎が体の横に登り始め、体を包んでいる布にも火がつきはじめる。

体の背面部はきっと燃えはじめている。

体にかぶさった布が黒く焦げ、上半身が露になってくる。

体が完全に炎に包まれ、インド人の褐色の肌が、黄色へ変色していく。

体の場所にもよるのだろうけど、ヒトの体が燃えると黄色くなるのは、このとき始めて知った。


僕が立っていたのは風下で、煙や灰が直撃してくる。
ヒトが焼かれる臭いというのは、特にない。



ここに来るとき、臭いは直接鼻から体に入ってくるものだから、“人を焼く臭い”には少し抵抗があった。

でも、特に鼻につく臭いはなかった。

灰は…“ヒトは灰になる”というけれど、飛んでくるこの灰は薪の灰なのか、それとも本当にヒトの灰なのか…よくわからない。

けれど、いま自分が人を焼いている煙と灰にまみれていることは確かだ。




黄色くなった肉体は、その後、黒く変色していく。

それまでは“溶けている”感じだったが、いよいよ本当に燃えているということを実感する。


ただただ、ボーッと見ていると、突然…


何かが体から出てきた。

腸だ。

明らかに、そのカタチ。長さ…

お腹が破裂して出てきたのだ。


やがて腸も黒くなり始め、足は骨が見えはじめ、頭部も黒く、そして、全体的に小さくなり始める。


二時間ほど立ち、体はすっかり小さくなり、火葬場の係のような男が、棒で体の位置を動かす。
ヒトのカラダを扱っているようには見えないほど、淡々としている。

全ての動作が淡々として見える。

泣き崩れる遺族も見なかったし、火葬中も遺族は淡々と待っている。


僕もただただ立ちつくしている。


いよいよ、ヒトのカタチがなくなろうとしている。


思っていたような衝撃や恐怖はなく、当たり前の光景をただ見ている。
そんな感じだった。


でも、自分が見ていたそのヒトの火葬が終わるまでは、何故か立ち去ろうという気にはなれなかった。

やがて、喪主らしき人が、遺灰をガンガーへと投げ込んだ。

ヒトがひとり、かえっていった。


それでも、そのまま動けずにいると、インド人に話しかけられる。

彼は「よくここへ来る」と言う。

そして、「自分もいつかここへ来るから」とも言っていた。



僕はヒンディーではないからここへは来ないけれど、火によって送られるとはどういうことなのか、しっかり目に焼きつけた。

その日はしばらくガンガーを眺めてボーっとしていた。

いつもとは違う風景に思えた。


あとは、ただ日食を待とう。




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原田 諒二                                     (はらだりょ-じ)

Author:原田 諒二 (はらだりょ-じ)
あの海の向こうには何があるんだろう?
どんな人たちがいるんだろう?
そんな単純な想いを胸に
いろんなものを見て
いろんな人と触れ合う旅の
真っ最中!!

2008年10月21日 世界一周出発

2009年9月28日 帰国

2015年1月2日 世界二周目に出発!!

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